理事長ご挨拶

家庭的な養育を目指して
社会福祉法人 愛の泉
理事長  森田 弘道
愛の泉創立から 2015 年に至る 70 年は、まさに汗と涙と切なる祈りの 70 年でした。今この 時点に立って考えるとき、その間主は我らの足らざるをとがめることなく、恵みと憐れみをもっ て愛の泉とそこに身を置くすべての人々を導かれたことを感謝をもって確認することができます。 まさに「感謝と前進」の時期であり、特に直近の 10 年間に関しては その感を強くするものです。1996 年から 2005 年の 10 年は、充実と拡大の方向にありましたが、 時代がそれを要求し時代が我々を押し出してそのようにさせたと言えます。
奇妙なことではありますがバブル経済の崩壊後に、我が国では本格的な社会サービスが制度化され 実施されることになり、利用者満足や権利擁護やサービスの質の向上などが強調されました。その反面、日本の財政・経済危機により従来の手厚い保護育成策がひとつひとつ手薄となり、補助金の カットや社会福祉法人制度の見直し、措置費の一般財源化や社会福祉事業の民営化の推進などが 行われるという相矛盾する方向性が顕在化することになりました。 国と地方の財政立て直しのための三位一体改革や社会福祉基礎構造改革が進むなかで、社会福祉法、児童福祉法をはじめとする諸法の改正、介護保険法の成立と実施をはじめとする社会福祉 諸制度の改革が進められました。介護保険が行われて社会福祉の財源が次第に税財源から保険財源と 利用者の応益負担へと移行して行ったことは、その後の社会福祉制度に大きな影響を与えることになりました。社会福祉サービスは措置ではなく利用契約により住民が主体的に利用するものとなり、 社会福祉行政の重心は次第に国から地方自治体に移されるに至ったのです。

愛の泉は創立から 70 年の歳月を経て、いよいよ第 3 世代に移行しています。これは我々の歴史区分で言う第 5 期の最後の 10 年が終わり、いよいよ第 6 期に入ることを意味しています。 この 10 年間以前の愛の泉では施設の増改築が進展すると共に、愛泉教会の増改築と言う大きな恵み を与えられ、実に 6 施設が新たに姿を現すことになりました。 1995 年度には①「ふれあいホーム」が完成して「子育て支援センター事業」が強力に推進さ れることになりました。また 1998 年度には特別養護老人ホーム附設②「高齢者ケアセンター」が建てられて、訪問介護事業と在宅介護支援センターとショートステイ事業等が発足しました。1999 年 度には保育園③「愛泉幼児園」の増改築が完成しました。続いて 2000 年度には、養護老人ホーム④ 「あいせんハイム」の増改築が完成して水深地域に移転し、デイサービスセンターとショートス テイをあわせて経営することになりました。2002 年度には⑤愛泉教会堂ならびにキュックリッヒ記念館が 25 年間の準備期間を経て竣工し、大いなる喜びのうちに愛の泉の精神的支柱が確立しました。 2003 年度には長年の懸案事項であった愛泉苑の⑥特別浴室の増築が実行されました。2005 年度の 60 周年記念の年には、⑦「愛泉乳児園」増改築が新たに 40 名の定員により完成し、乳幼児健康 支援一時預り事業「テディベアハウス」が併設されました。 これらの施設に新設、増改築をつらぬくコンセプトは次の通りでした。1)1 施設多機能、2) 生活集団の小規模化(ユニットケア)、3)地域化(地域福祉事業の併設等)、4)バリアフリー、 5)高品質・耐震性の強化、6)利用者と職員の生活の質の向上などが考えられ実施されている ことでした。

重要事項として述べるべきことは、施設用地の拡大とそれに加えて特筆すべきは自己所有地の拡大 である。1995 年度末には施設用地は 23,474 ㎡(うち自己所有地は 8,600 ㎡)でしたが、10 年後の 2004 年度末の施設用地の状況は、27,916 ㎡(うち自己所有地は 15,988 ㎡)となりました。 自己所有地は実に 2 倍となっています。買収によるものと、筆舌に尽くせない程感謝すべきは有志による土地の寄付が大きいことでありました。
上のような恵みのすべては我々に新しい課題を与えています。それは一層の利用者満足を追求し、 サービスの品質を高めること、利用者の最善の利益を求めて、権利擁護を進めることであります。

今後も地域に愛され、支えられ、利用者の最善の利益を求める「愛の泉」の姿を実現できるように前進して参ります。どうぞ宜しくお願いします。





  

創立者による愛の泉の紹介

1964年11月皇太子・皇太子妃殿下の御視察の折、キュックリッヒ女史が愛の泉を紹介したものです。

 愛の泉は私どものまぼろしが現実となったものであります。このまぼろしは深い使命感によって生まれました。深い使命感は専門的知識と真実の愛のよって働いています。神は人類を愛しておりますゆえ、私たちは社会をまた人間を研究して自分のすべての力、ことにイマジネイティブ(想像力)とクリエイティブ(創造力)を働かせなければなりません。

 愛の泉のこの精神に燃えて、私どもは1945年に初めて戦災孤児のために愛泉寮をつくりました。体の養いもない、心の養いもないかわいい子ども達が町から、県から必要なものが与えられ海外の助けを受けて、それに私どもの育てを加えて、まもなく元気よく学校通いができるようになりました。その時、深い喜びを覚えて何かこの地域の方々のためにと思って1949年、愛泉保育所をつくりました。

 社会事業に最も必要なことですが、ギブ・アンド・テイク、またテイク・アンド・ギブのことです。つまり愛泉寮から親のない子ども達は町の学校に通うことができるので、町の子ども達はお母さんのそばから愛泉保育所(現愛泉幼児園)に通うことができるということです。

 そして、今日に至るまで健全な関係が続くのであります。しかし、今の時代に悪、無知、無責任、精神的肉体的貧困、弱さ等によって多くのブロークンホーム(崩壊家庭)がありますので、安定も幸福もない生まれたばかりの赤ちゃんに人間形成の正しいスタートを与えようと願って、1950年に愛泉乳児院(現愛泉乳児園)をつくりました。

 最後に、人生のつかれとはげしい変化の多い社会に住む困難を覚えているおとしよりのために、1958年に愛の泉老人ホーム(現あいせんハイム)をつくりました。
 お国の憲法、正しい福祉の法律によって組織と設備があって、それに私どもの真実な祈りと使命感に守られ、愛の泉は良きバランスの保たれた社会福祉施設であると思います。

 今日まで皆さまの御理解とお助けによって働くことを許されていますことを、深く感謝して愛の泉の紹介を終わります。
<キュックリッヒ元理事長の遺訓>

① 愛の泉は神の御旨によって創立されたことを信ず。

② 我らは(助ける)人なきひとのために(助ける)人となる。

③ 我らはここに根おろしをする。

④ 我らは手つなぎをよくする。

⑤ 我らはいと小さき者の友となる。

⑥ 我らは3K(家庭、子ども、教会)を重んずる。
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